暴れん、不二








「あれ?今日はご機嫌だな、不二」

「うん、そうなんだ。今日は裕太が帰ってくるんだよ!」

「そうか、良かったな」

「大石にも幸せのおすそわけ。大石の歌を作ってみたんだ」

「やぁ、それはいい。ぜひ聞かせてくれよ」

「え……聞きたいの……?」

「あ、いや、無理にとは言わないよ」

「なんだよ!僕の歌声なんか聞きたくないっていうの!?」

「そんなことないよ!不二がいいって言うなら……」

「しょうがないなぁ。まったく大石のわがままに付き合わされるこっちの身にもなってよね……」

「あ、あぁ悪いな」

「じゃあ歌うよ?」

「うん」

「…………」

「……?」

「ちょっと!手拍子とかないわけ?感じ悪いなぁ」

「あぁごめん。手拍子だね。俺ってば気付かなくて」

「じゃあ改めて」



「ドナドナドーナードーナー大石乗せてードナドナドーナードーナー荷馬車は行くよー。はい続いて二番。 大石くん、さよなーら。さよーなら大石くん。また会ーう日ーまーでー」

「……」

「拍手は?」

「あ、あぁ。とてもいい歌だったよ……あ、ありがとう……」

「ああ!もうこんな時間だ!裕太が待ちくたびれてレンコンになっちゃう!って今の笑う所ね。 なんでレンコンやねん!ってね。あーしかしまったく大石に付き合ってたら時間がいくらあっても足りないよ。あばよ」

「不二……。今日も暴れん坊ナイスガイだな」




青学(不二様)の日常。











Fin.