氷帝苦脳部
俺は宍戸亮。
ただ人気があるから全国に行けただけ。
だなんて言われている氷帝テニス部のレギュラー(返り咲き)だ。
まったく…。俺から言わせてもらえば、そんな風に言われる事自体、激ダサだぜ!
それを本人達が自覚してるかはともかく・・・。
確かに…言われてる通りなんだよな・・・。
だって中身は変人の集まりだぜ!?
まぁ、俺はそんなイロモノ集団の中で唯一の常識人を自負しているからな。
二度とそんな風に言わせねー様に、まずはレギュラー全員の根性をたたき直してやるぜ!!
練習を終えた俺はベンチで汗を拭いていた。
「宍戸すわ〜ん!!」
変態信者のお出ましか・・・。
「忍足先輩ってばひどいんです。宍戸さんの事ちっとも理解してないんですよ〜!」
抱きっ!
「っ!ダー!!うぜぇ!」
買oキッ!
「狽、わーん(T□T)宍戸さんに嫌われたー!これも全て忍足先輩が宍戸さんの事理解してないせいだー!」
でかい図体で喚き散らす長太郎を無視してシャワーを浴びるべく部室に向かう。
「ったくよぅ。あいつのせいで俺もホモ扱いだぜ・・・」
チッと舌打ちしながら部室に入る。
……(・д・)………
「・・・何やってんだ?」
見れば女子用制服を着ている向日に、必死にシャッターを切る忍足。
「じじどぉ〜・・・えぐっ・・・だずけ・・・!!」
「おいおい忍足、そんな危ない事はよそ(自宅とか密室とか)でやれよ?」
「し、宍戸!?いや、これはな、あれや!」
慌てて自分の後ろに泣きじゃくる向日を隠す。
いまさら・・・。
向日なんて忍足の後ろから助けを求めて手ぇ延ばしてるし。
ま、忍足にガッチリキャッチされてて無駄な抵抗みたいだがな。
「まったくよー、ここには普通の人間はいやしねーのかよ!」
少し乱暴にジャージを脱ぎ捨てる。
「その通りですね!宍戸さん。変態がうつりますから隣の部室に行きましょう♪」
いつのまにか目の前に現われた長太郎の隠れマッチョにズルズルと力ずくで隣の部屋へ連行されてしまった。
なぜかこっちの部屋ではジローがマネージャーの膝枕で寝ていた。
「お疲れ〜。宍戸、チョタ」
「お前等、練習中いねーと思ったらこんな所でサボってたのか?」
「だーって、ジローがあたしの膝の上で寝ちゃったんだもん。そのままにしとく訳にいかないでしょ?」
ジローの頭をなでなでしながらサラっと言う。
ったく、・・・マネージャーの仕事ってこんな楽でいいのかよ?
ジローなんて絶対アレだ。タヌキだ。
その証拠にさり気なくマネージャーの太ももなで回してるし!
それに気付かないマネージャーもマネージャーだけどな。あ、起きた。
「ふあわぁ〜あ。よく寝た〜(ふりした〜)」
「あら、おはよ。ジロー(´∀`)」
「マネージャーの膝枕、ふかふかで気持ちEから寝すぎちゃったC〜」
と言いマネージャーに抱きつくジロー。やりすぎだろ・・・。
「キャーン!かわいー!ジローってば!」
抱きついたままのジローの頭を撫で続けるマネージャー。
「キャーン!かわいー!宍戸さんってば!」
何に触発されたか、長太郎が意味不明な発言と共に俺に抱きつき頭を撫で回す。
「っきもいんだよっ!!」
買hガッ!!
「うわーん!(T□T)でも宍戸さんの愛情、しかと、受け取り、ました・・・よ」
変態一匹、削除完了
「何さわいでんのん?楽しそうやな、オレらもまぜて〜?」
何事もなかったように満足気な忍足が向日を脇に担いで入ってくる。
向日はどうやら許可が下りたらしい。自分の制服を着ていた。
「俺・・・お婿に行けないよぅ・・・」
相変わらずぐずっている。
「お疲れおっしー、ちゃんと撮れた?」
「バッチシや!これもがっくんとマネージャーちゃんの協力があってこそやね」
協力とか言ってるぜ。つか、言いだしたのはマネージャーかよ。あいつ悪魔だな。
向日なんて犯された後みたいになってんぞ?
「ねーねー宍戸さんも着てみませんか?きっと良く似合いますよー!」
「あはー。チョタってばカカト落としくらったばっかなのに復活早いC〜」
さっきまで気絶していたはずの長太郎が手に持っているのはピンクの浴衣。
これはどう見ても女物だよな?
「長太郎。聞くがこれはどこから持ってきたんだ?」
「はい。マネージャーさんが10,000円で貸してくれました(*>∀<)」
「がっくんの2Pカラー(制服)もマネージャーちゃん提供やで〜」
「んなもんで商売すんな――!!おかげで、見ろ。向日の奴・・・」
部屋の隅で体操座りをしてなにやら壁に話し掛けている。
「がっくん・・・不憫な子ね・・・」
「な?悪かったて。反省しとる。機嫌直して次はこれ着てや♪
これはうちの病院のやから、レンタル料タダや!」
「いやーん。可愛い!私も着るー!」
「マネージャーが着るなら俺が着がえさせてあげるC〜」
「これこそ宍戸さんに似合いますよ!」
ほんとに揃いも揃ってアホばっかだな・・・。
妙に盛り上がっている連中の隅で向日なんかもう号泣しながら、モゲるんじゃないかって位頭振ってるし。
そんなに嫌なら部室から逃げりゃいいのに・・・。
長太郎がナース服を俺の背中にあてがっていたから回し蹴り一発。
「おら!おめーら、よく聞けよ!オレら他校(世間一般)でどう呼ばれてるか知ってんのか?」
「がっくんはえー子やからこれ着よな」
「・・・犯罪者集団・・・えぐ・・・」
「長太郎&宍戸、愛の王国ですよね?」
「どらぁ!!」
「(´∀`)宍戸さぁーん。目潰しは反則ですよ・・・」
本日2度目の削除完了。
「チョタ、お気の毒とは思うけどあんたの愛はいつも一方通行空回りなのよ・・・。そしてこれが王国の掟なの・・・成仏してね」
その時勢い良くドアが開けられた。
買oターン!!
ガチャーン!
おいおい、勢い良すぎてガラス割れたぞ・・・。
みんな一斉に振り向く。
「「監督!!(((ガラス…!)))」」
長太郎は目を負傷中なので一人違う方向を見ている。
「氷帝ホスト部、レギュラー集合!!」
(-∀-;)原因はお前か!ナイスミドル!!
「フッ。そして俺様が・・・
(パチーン!)ナンバーワンだ!!」
「ナンバーツーは・・・俺・・・です・・・」
だめだ。俺じゃ力不足だ・・・。
氷帝テニス部200人のトップと監督があれじゃ・・・。
「監督、こんなテニス(ホスト)部なら・・・俺、辞めます!」
「そんな!宍戸さんが辞めるなら俺だって・・・!宍戸さんは辞めちゃダメです!」
「ふ・・・いいのか?宍戸?お前が辞めるなら鳳も辞めるそうだぞ?」
「くっ・・・!」
「宍戸・・・。お前には氷帝ホスト部の柱になってもらう」
「!?」
「行ってよし!!」
Fin
*****アトガキ*****
どーもー。佐波屋です。
たまってた「途中書きで投げ出してた小説」のひとつです。
途中書きって言うか、オチがなくて、結局オチなしのまま世に出してしまいました。
佐波屋的には氷帝はこんなノリが一番好きです。
しかしなんつーか…
すいません!!