オオカミ








はさ、地球最後の日が来たら、どうする?」

俺はよく、突拍子もない話をする と言われる
今も多分、そう思われてるだろう

「何?突然?占い師に変なこと吹き込まれたの?」

「いや〜、アニメ見て思ったんだ 地球最後の日って良く出てくるじゃん?」

「あーそぅデスカ… うーん…とりあえずメロン腹一杯食べるとか?」

「いや…そーゆー事じゃなくてさ… 明日には地球が滅びるんだよ?自分も死んじゃうんだよ?そういう時」

「人にばっか聞いといて、千石は何すんのよ?」

「俺?俺はー…やっぱ好きな子と一緒に過ごす!ロマンチック〜だと思わない!?」

「あーそぅですか…」

「もう、ってば、ノリが悪いなぁ そんじゃ、その時は俺と過ごす?もしかしたら俺のラッキーで、助かっちゃうかも?」

「あんたのその、誰にでもかるーいお誘いは聞き飽きたよ」

「いやだな〜ってば〜 一番はに決まってるじゃん!」

「はいはい、ありがとうございます」

「本当だってば〜」


幼なじみは、お互いの事を知り尽くしているだけに、やっかいだ






「わかったわよ… そんじゃ、その『地球最後の日』とやらが来た時は、生き残りの可能性に賭けて、千石と過ごしてあげるよ」

「ラッキー↑ 、約束だよ?」


照れ隠しの為の、俺の軽いポーズは、本当の自分の気持ちを悟られない為の伏線


「その日が来たら、だからね?」

「うんうん、わかってるってば〜♪」


君に気付かれる前に、いつか俺から自分の気持ち、真剣に伝えるよ


「ねぇ ?」

「何?また可愛い子でもいたの?」

「……」




言えるのか? 俺



言ったとして、信じてくれるだろうか……?






Fin.