「主張」鳳長太郎のクリスマス
「ごめんね・・・。せっかく誘ってもらったのに・・・」
「そんな気にしないで下さい。喋ってると熱が下がらないですよ。ほら横になって」
「うん、ありがとう」
「何か食べたいものありますか?俺の買ってきたモノの中にあればいいけど・・・」
「じゃあミカン食べたいな」
「はい、ミカンですね。むきますからちょっと待っててください」
「優しいね、鳳くん」
「そ、そうですか?普通ですよ。ほら、むけました。あーんしてください」
「い、いいよ!自分で食べれる・・・」
「今は病人なんですから俺の言うこと聞いてください」
「・・・はい・・・。ん、おいしい」
「よかった。寒くないですか?」
「少し、寒いかな」
「俺の体温、いりますか?」
「ん?どういう意味?」
「抱きしめましょうか?って意味です」
「えぇ!?そんな事したら鳳くんに風邪うつし」
「もう、遅いです」
「・・・あったかいね・・・」
「でしょ?」
「でも・・・本当にごめんね。せっかくのクリスマスなのに」
「俺は・・・。あなたと一緒にいられれば、それだけで幸せですから」
「風邪、うつしちゃったら。今度はあたしが看病するね」
「はい!その時はお願いします!」
Fin.