Yの悲劇
柳生興奮「皆さん！これは由々しき問題ですよ！」
仁王「えー。柳生よぅ。何熱くなっちゃってんの？」
柳生興奮「わが立海は何事にも一番じゃなきゃいけないはずです！ねぇ、真田君」
真田「うむ。当たり前だ」
仁王「ところで何が言いたいんじゃ？」
柳生冷静「わが部の人気投票の結果をある筋から入手しました」
赤也「暇な事やってるっすね」
柳生興奮「氷帝に負けてるじゃありませんか！！」
ジャッカル「だから？」
柳生冷静「いくらただの人気投票と言えど、負けは負けです」
丸井「しゃーねーんじゃねーの？」
柳生冷静「いいですか！？氷帝にあってうちにはないもの…それは」
丸井「聞いてねーし」
柳生興奮「キャラ色です！！」
全員「は！？」
柳生冷静「まず、女子にもてるためにはある条件が必要です」
仁王「人気投票じゃなかったんかの？」
柳生照れ「ま、私はクリアしてますけど、みなさんがねー」
幸村「黙って聞いてれば言いたい事言ってくれるね」
柳生メガネ「まず、定番眼鏡キャラ！これは私で決まりでしょう氷帝忍足君や青学手塚君です」
ジャッカル「乾は入ってねーのかよ」
柳生冷静「次はロリショタ系。これも定番ですが、わが立海にはいませんね？」
丸井「別にいいし」
柳生冷静「氷帝芥川君や鳳君、青学の菊丸君です」
ジャッカル「ムシかよ」
柳生冷静「次も定番、無口なクールキャラ」
仁王「真田じゃいかんのか」
柳生興奮「この素人が！！真田君に勤まるわけがないでしょう！」
赤也「じゃあ他校では誰なんすか？」
柳生冷静「氷帝では樺地君」
丸井「あれは違うだろ」
柳生冷静「青学では乾君」
ジャッカル「乾そこかよ」
柳生冷静「方言を駆使するキャラも人気です」
仁王「ここにおるがの」
柳生冷笑「仁王くんのどこだかわからない方言なんて需要がないんですよ」
仁王「…プリ…」
柳生冷静「うーん、そうですね。例えば忍足君。彼は変態でありながら眼鏡と関西弁の二冠というだけで人気を博しています」
丸井「なんか…忍足もかわいそうな言われようだよな」
柳生冷静「そして一番大事なのが主役級の濃ゆいイメージを持つキャラです」
丸井「それこそ例えはないのかよ」
柳生興奮「そうですね。跡部君などは最初はただの他校脇役でしかなかったのですが、今やあのカリスマ性とありえない俺様ぶりで異例の全国復活や人気投票一位など、思い返せば苛立たしい程の人気を手にしています」
赤也「ただのねたみなんじゃ…」
柳生興奮「アメリカ帰りという驚異の歴史をもつ越前君をはねのけてます」
ジャッカル「だから…？」
柳生冷静「では本題に入りましょう」
丸井「今からかよ」
幸村「前置き長いよ」
柳生先生「まず皆さんには目標となるキャラ設定をしていただきます」
柳「興味深いな」
幸村「面倒臭いからいやだ」
柳生先生「では僭越ながら私が指定させていただきます」
ジャッカル「だから話聞けって」
柳生先生「まず、誰からも信頼される常識人。ということは、この濃いメンバーの中で最も影が薄い名脇役！はジャッカル君にやってもらいましょう」
ジャッカル泣「なんかなぁ」
メガネ先生「だまらっしゃい」
ジャッカル「はいはい」
柳生先生「定番のロリショタは丸井君」
丸井「は！？俺そこかよ！どっちかーてーと天才肌の俺は跡部…」
柳生先生「次に定番、無口なクールガイは柳君」
柳「……予想外だ」
柳生先生「これも定番ですね。中性的なかよわい感じの薄幸の美少年は幸村君」
幸村「いつまでもか弱いイメージを引きずりたくないな」
柳生先生「これも忘れてはいけません。ハイリスクでありながらノーリターン、危険な香り漂う悪っぽいキャラは仁王君」
仁王「ノーリターンってひどいじゃろ」
柳生先生「わんぱくでもいい、たくましく育って欲しいガキんちょキャラには切原君」
赤也「‥‥なんか古いフレーズが気になるんすけど」
柳生先生「真田君は渋く！おじ臭さを全面に出してください！」
真田「う、うむ」
赤也「えっと、言いにくいんすけど‥‥いーすか？」
メガネ先生「なにか？切原君」
赤也「これ、テニスの最新刊なんすけど‥‥。ここ、チョコ獲得ってとこ見てください」
柳生冷静「どれどれ？」
‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥
‥‥
柳生驚愕 (￣ロ￣lll)
真田「一体どうしたというのだ？」
柳生冷汗「さっ、真田君は見なくていいです！」
真田「なぜなのだ？」
柳生興奮「いいから！切原君っ！こんなものは‥‥こうやって‥‥こうして‥焼却処分です！」
赤也とばっちり「あー！！俺のマンガ！」
柳生冷静「ふー‥‥。では先程のキャラ設定でいきましょう！
特に真田君！おっさん臭くですよ！くたびれたおっさんイメージですよ。
間違ってもダンディではないです！！」
真田困惑「う、うむ」
まさかのチョコ獲得ランク二位の真田に焦る柳生。（と佐波屋）
Fin.